- 令和7年(2025年)4月1日に全面適合義務化の改正が施行され、令和8年法律第75号は2026年7月31日・2027年4月1日・2028年7月30日の3段階で施行されます。
- 2027年4月1日の版で、分譲型一戸建て規格住宅等の特別特定建築主の指定・中長期計画・定期報告の条文が加わり、2028年7月30日の版で、建築物通算炭素排出量に関する条文が加わります。
背景:改正が段階的に施行される
建築物省エネ法は、令和4年法律第69号(脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律)で、令和7年4月1日に全面適合義務化の改正が施行されました。その後、令和8年法律第75号(建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律の一部を改正する法律)が、3段階で施行されます。
改正と施行日(e-Govの改正履歴)
| 施行日 | 改正 | 状態 |
|---|---|---|
| 2025-04-01 | 令和四年法律第六十九号(脱炭素社会の実現に資するための建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律等の一部を改正する法律)。全面適合義務化 | 施行済み |
| 2025-06-01 | 令和四年法律第六十八号(刑法等の整理法) | 施行済み |
| 2026-07-31 | 令和八年法律第七十五号(建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律の一部を改正する法律)の一部施行 | 現行施行 |
| 2027-04-01 | 令和八年法律第七十五号の段階施行 | 未施行 |
| 2028-07-30 | 令和八年法律第七十五号の段階施行 | 未施行 |
出典: e-Gov法令検索「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」の改正履歴(確認日 2026-10-21〜22)。
各段階で変わる条文(版どうしの比較)
e-Govの各施行日の版を比べると、条文は次のように変わります(運営者が版どうしの本則の条文を比べた結果。個別の内容は読んでいません)。
| 比べた版 | 追加された条文 | 変わった条文 |
|---|---|---|
| 2026-07-30と2026-07-31(現行) | 本則の条文の変更は確認できませんでした | ― |
| 現行と2027-04-01の版 | 第22条の2〜第22条の5(特別特定一戸建て住宅建築主等の指定、判断の基準、中長期的な計画の作成、定期の報告)、第25条の2〜第25条の5(請負型の同様の規定)、第30条の2〜第30条の4(建築物エネルギー消費性能向上計画に係る特殊の構造・設備の認定、審査のための評価、手数料) | 第17条、第21〜26条、第30条、第31条、第35条、第53条、第71条、第72条 |
| 2027-04-01の版と2028-07-30の版 | 第1条の2(基本理念)、第64条の2〜第64条の19(建築物通算炭素排出量の削減に係る努力、設計時の評価の実施、削減計画等の届出、建築物環境性能の認証など) | 第1〜6条、第9条、第12条、第38条、第67条、第69条、第72条、第73条、第76条 |
2027年4月1日の版:特別特定一戸建て住宅建築主等(第22条の2〜第22条の5)
- 指定(第22条の2)。 国土交通大臣は、特定一戸建て住宅建築主のうち、前年度に新築した分譲型一戸建て規格住宅の戸数が、住宅市場に占める割合が特に大きいものとして政令で定める戸数以上であるものを、エネルギー消費性能の一層の向上に特に寄与する必要がある者として指定します。特定共同住宅等建築主についても、分譲型規格共同住宅等の戸数で同様の指定をします。
- 届出(第22条の2第2項・第6項)。 前年度の戸数が基準戸数以上のときは、戸数その他の事項を国土交通大臣に届け出ます(指定を受けた者を除く)。
- 判断の基準(第22条の3)。 経済産業大臣・国土交通大臣が、目標の設定の目安と、計画的に取り組むべき措置に関する判断の基準となるべき事項を、経済産業省令・国土交通省令で定めます。
- 中長期的な計画(第22条の4)。 指定を受けた日の属する年度の翌年度以降、定期に、目標とその達成のために取り組む事項を定めた中長期的な計画を作成し、国土交通大臣に提出します。
- 定期の報告(第22条の5)。 指定を受けた日の属する年度の翌々年度以降、毎年度、計画で定めた事項と前年度の取組状況を国土交通大臣に報告します。
基準戸数(政令で定める戸数)の具体的な数字は、このページでは確認していません。
2028年7月30日の版:基本理念と建築物通算炭素排出量(第1条の2、第64条の2〜)
- 基本理念(第1条の2)。 建築物のエネルギー消費性能の向上及び脱炭素化の促進の取組は、安全性・快適性の確保、国民の負担能力の考慮、長期使用、経済の成長への寄与を旨として行うことなどが定められます。
- 関係者の努力(第64条の2)。 建築主は、建築物通算炭素排出量の削減を図るよう努め、建築士は設計時に削減に資する事項を建築主に説明するよう努め、建設業者は請負契約の締結時に説明するよう努め、建築材料等製造等事業者は炭素排出量原単位を表示するよう努めます。
- 設計時評価(第64条の5)。 建築主は、建築物の建築(環境への負荷が少ないものを除く)をしようとするときは、設計段階における建築物通算炭素排出量評価を行うよう努めます。
- 届出(第64条の6)。 政令で定める用途・規模以上の建築物の新築・増築・改築は、設計時建築物通算炭素排出量削減計画を作成し、評価を行って、工事着手日の14日前までに、国土交通大臣に届け出ます(認証を受けた場合は、国土交通省令で定める日数前)。
政令で定める用途・規模、評価指針の中身は、このページでは確認していません。
確認していないこと
各施行日の変更が、適合性判定の様式・提出図書・基準にどう影響するかは、読んでいません。附則(経過措置)も読んでいません。法律番号と施行日は法令データで確認しています。
よくある質問
令和8年法律第75号はいつ施行されますか。
e-Gov法令検索の改正履歴では、段階施行で、2026-07-31(現行施行の版)、2027-04-01(未施行)、2028-07-30(未施行)の3つの施行日の版があります。
省エネ基準適合の義務化はいつからですか。
令和7年(2025年)4月1日施行の改正(令和四年法律第六十九号)で、全面適合義務化に当たる改正が施行されています。
2028年に追加される建築物通算炭素排出量とは何ですか。
2028-07-30の版に、建築物通算炭素排出量の削減に係る関係者の努力、設計時の評価、削減計画の届出などの条文(第64条の2〜第64条の19)が加わります。政令で定める用途・規模以上の建築は、届出が要ります。
2027年4月の改正は、一般の住宅の建築主に関係しますか。
2027-04-01の版で加わる第22条の2〜第22条の5は、前年度の分譲型一戸建て規格住宅の戸数が政令で定める基準戸数以上の事業者(特別特定一戸建て住宅建築主等)に関する条文です。基準戸数の数字は、このサイトでは確認していません。