- 増築または改築をする場合、基準に適合させる対象は、増築または改築をする建築物の部分です(法第10条第1項)。
- 10平方メートルの規模の基準は、建築に係る部分の床面積の合計で見ます(施行令第3条)。既存の部分をすべて新築と同じに扱う定めは、これらの条文にはありません。
基準適合義務:増築・改築をする部分が対象
e-Gov法令検索「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」 第10条第1項は、建築主に基準適合の義務を課し、括弧書きで「増築又は改築をする場合にあっては、当該増築又は改築をする建築物の部分」を対象としています(確認日 2026-11-06)。
10平方メートル以下の除外の見方
e-Gov法令検索「同法施行令」 第3条は、義務の対象外となる規模を「建築物の建築に係る部分の床面積の合計が十平方メートル」と定めています。常時外気に開放された開口部の面積が階または部分の床面積の20分の1以上ある部分の床面積は、合計から除きます(確認日 2026-11-06)。
条文は「建築に係る部分」と書いています。増築の場合にどの面積で数えるかを、このページは個別には判断しません。案件ごとに所管行政庁へ確認してください。新築の場合の対象は適合義務と適合性判定の対象にあります。
適合性判定の計画:増築・改築をする部分の計画
第11条第1項は、判定を受ける建築物エネルギー消費性能確保計画を「特定建築行為に係る建築物(増築又は改築をする場合にあっては、当該増築又は改築をする建築物の部分)のエネルギー消費性能の確保のための構造及び設備に関する計画」と定義しています(確認日 2026-11-06)。判定の対象になる計画も、増築・改築をする部分の計画です。
判定を受けるかどうかは、そのうえで要確認特定建築行為(建築基準法の確認が要る建築)に当たるか、省令で定める比較的容易なものに当たるかで決まります(適合性判定を受けなくてよい場合)。増築や改築で建築基準法の確認が要るかどうかは、同法の規定で決まり、このページでは扱いません。
適用除外は増築・改築でも同じ条文
自動車車庫などの用途、文化財など、仮設の建築物は、第20条の適用除外の対象です。一覧は適合義務と適合性判定の対象にあります。
このページで確認していないこと
- 増築部分と既存部分を合わせた全体の基準計算をどう行うか(基準省令の計算方法)。
- 10平方メートルを、増築部分だけで数えるか、他の工事と合わせて数えるかの運用。
- 用途変更や大規模の修繕・模様替の扱い。
これらは条文に書かれた範囲を超えるため、案件ごとに所管行政庁または登録判定機関へ確認してください。
よくある質問
増築でも、建物全体を基準に適合させる必要がありますか。
法第10条第1項は、増築をする場合の対象を「増築をする建築物の部分」と書いています。全体を対象にする定めは、この条文にはありません。
増築の床面積が10平方メートル以下なら、義務はありませんか。
施行令第3条は、建築に係る部分の床面積の合計が10平方メートルであることを規模の基準としています。具体的な数え方は、所管行政庁へ確認してください。
改築でも適合性判定が要りますか。
第11条第1項は、増築または改築をする場合の計画を、その部分の計画と定義しています。判定の要否は、建築基準法の確認が要る建築かどうかなどで決まります。