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誘導仕様基準とは:適合性判定との関係

確認日 2026-11-08

  • このページで分かること:誘導仕様基準が何のための基準か、省エネ適合性判定とどこでつながり、どこでつながらないか。
  • 誘導仕様基準は、住宅について、省エネ計算をしなくてもZEH水準(誘導基準等)への適合を確かめられるようにする仕様基準です。適合性判定で確かめるのは省エネ基準(適合義務基準)なので、誘導仕様基準は判定の基準そのものではありません。

誘導仕様基準とは

国土交通省の資料は、誘導基準などを引き上げてZEH・ZEB基準の水準の省エネ性能にすること、2030年度以降に新築される住宅・建築物でZEH・ZEB基準の水準の確保を目指すことを受けて、特に着工件数の多い住宅について、省エネ計算によらずZEH水準の省エネ性能(誘導基準等)への適合を確認できる仕様基準を設定する、と説明しています。これが誘導仕様基準です。

仕様基準とは、壁・窓・設備などの仕様(断熱材の厚さ、サッシやガラスの種類、エアコンの効率など)が基準に合うかを見る方法です。数値を計算で求める標準計算に対し、仕様が決まった組み合わせに当てはまるかを見ます。非住宅の評価方法の呼び名は省エネ基準の評価方法にあります。

同じ資料によると、誘導仕様基準は基準省令(建築物エネルギー消費性能基準等を定める省令)に新たに位置づけ、具体の基準は国土交通大臣の告示を新設して定めるとされています。

誘導基準の引上げそのものは別の改正で、資料の注記によると、建築物省エネ法に基づく誘導基準と低炭素建築物の認定基準に関する省令・告示は令和4年8月16日に公布され、同年10月1日に施行されました。誘導仕様基準は、この引き上げた水準を仕様で確かめるための基準という位置づけです。

出典: 国土交通省「共同住宅等の外皮性能の評価単位の見直し 及び 住宅の誘導基準の水準の仕様基準(誘導仕様基準)の新設について」(確認日 2026-11-08)。

対象の水準:省エネ基準とZEH水準

同じ資料に示された6地域の水準は次のとおりです。誘導仕様基準が確認の対象にするのは下の段(ZEH水準)です。

水準外皮(UA値)一次エネルギー(BEI)
省エネ基準(適合義務基準)0.87以下1.0以下
ZEH水準(誘導基準)0.60以下0.8以下(再生可能エネルギーによる削減量を含まない)

2つの基準の違いと、非住宅の数値は適合義務基準・誘導基準・ZEH水準の違いにまとめています。

省エネ適合性判定との関係

見る点省エネ適合性判定誘導仕様基準
確かめる基準適合義務基準(省エネ基準)。建築物省エネ法第10条ZEH水準(誘導基準等)。同法第30条第1項第1号の誘導基準にあたる水準
手続き着工前に判定を受け、通知書を建築確認の側へ出す判定ではなく、より高い性能の計画の認定などで使う
申請の義務規模などの除外を除き義務認定の申請は任意(第29条第1項は「できる」)

つながる点は1つです。誘導基準に基づく計画の認定を受けた計画は、一定の場合に、適合性判定の通知書の交付があったものとみなされます(同法第30条第8項)。みなされる場合の要件は条文で確かめてください。判定と認定の違いは適合性判定と認定・表示の違い、判定の対象は適合義務と適合性判定の対象にあります。

出典: e-Gov法令検索「建築物のエネルギー消費性能の向上等に関する法律」、e-Gov法令検索「建築物エネルギー消費性能基準等を定める省令」(確認日 2026-11-08)。

このページで確認していないこと

誘導仕様基準の説明は、国土交通省が令和4年に省令・告示の公布前に概要として示した資料によります。資料自体が「公布前に改正内容の概要を示すもの」と明記しています。公布された告示の原文、仕様の具体的な数値(断熱材の厚さ、窓の熱貫流率など)、誘導基準を使う認定制度ごとの扱いは、このページでは照合していません。実際の設計では、最新の告示と所管行政庁の案内を確認してください。

省エネ計算、適合・不適合の判断、申請図書の作成は、このサイトでは扱いません。

よくある質問

誘導仕様基準とは何ですか。

住宅について、省エネ計算によらずZEH水準(誘導基準等)への適合を確認できるようにする仕様基準です。国土交通省の資料が、基準省令に位置づけ、具体の基準は告示で定めるとしています。

省エネ適合性判定では誘導仕様基準を確かめますか。

確かめません。判定で確かめるのは適合義務基準(省エネ基準)です。誘導基準に基づく認定を受けた計画は、一定の場合に判定通知書の交付があったものとみなされます(建築物省エネ法第30条第8項)。